インドのe-visa申請後に、審査官からメールで質問攻めにあったものの、インド愛が通じたのか無事に承認された。なんせ私はこれまで8回もインドを訪れていて、空港で出国審査官から「今回のインドはどうだったんだ?」などと聞かれる仲なのだ(いろんな問題はあるにせよ、もちろん、素晴らしいと答えておいた)。そして、9回目のインド訪問がめでたく承認されたわけである。
今回は南インドを訪れた後に、ダラムサラにも行こうかと思っていた。ダラムサラは去年11月に訪れて以来、自然が豊富な街のゆったりとした空気感が気に入り、またインド人の知り合いが1人できたこともあって、近いうちにもう一度滞在したいと思っていたのだ。
が、3月のデリー・ダラムサラ間の国内線が信じられないほど高い。片道約1時間のフライトで、2万円以上するではないか。とてもじゃないけれど、こんな時期にダラムサラには行けない。
ダラムサラで知り合った友人のラジさんに連絡する。
「デリーとダラムサラの国内線が高すぎて、今回ダラムサラには行けない」
すると、ラジさんが言う。
「デリーからバスで来い。片道800~1000ルピーだ」
バスだと、デリーを夜中に出発して、約10時間かかると聞いたことがある。そんな長時間バスに乗っていたら尻の皮が破ける。それに、インドの夜行バスに女性1人で乗るのはあまり安全とは言えない。と言うと、
「乗車時間は、9-10時間だ。ボルボのバスだから快適だ。もちろん安全だよ」
いやいや、それはインド人の感覚であって、私は日本人なのだ。しかも、41歳のおばちゃんなのだ。体力と気力が溢れる20代ではない。ちなみにラジさんは28歳で、多分、私が41歳だとは思っていないのだろう。日本人は幼く見えるらしいので、次に会った時に、私を何歳だと思っているのか聞いてみたい。
3月にはラジさんの従妹の結婚式があるそうで、私にダラムサラの伝統的な結婚式を見せたかったようだ。ラジさんの熱烈なアピールに負けて、他の国での滞在費を削ってでもダラムサラに行こうか悩んだのだけれど、結局、諦めることにした。費用以外にも、体力の問題もある。インドから先は、未知の世界となる中東・アフリカに入っていくため、あまりインドに長居しすぎてエネルギーを消耗するわけにはいかない。
こうして、やっとデリーからイスタンブール行きのフライトを予約し、これにて一旦、フライトと宿の予約は終了することにした。後は、旅行しながら手配していく。
さぁ、出発が明後日に迫ってきた!なんだか自分が本当に、中東やアフリカなんて遠いところへ行くのか全く実感が沸かない。一体どうなるのかわからないが、まぁ、航空券が買える限り、なんとかして日本に戻って来られるから大丈夫だろう。
それにしても、1カ月以上、複数の国をこれだけ転々とするとなると、準備しなければならないことが細々とあって大変だ・・・。
まるでスーツケース1個で、どこかの国へ引越しするみたい。