わたしはわたし👞

~国内外を転々としながら楽しい生活をめざして奮闘中~

語学の先生に救われる

「请节哀・・・」

中国語で「ご愁傷さまでした」という意味だそうだ。

祖母の葬儀を終えて、しばらく何も手につかなかったが、久々に中国語会話に復帰した。先生に事の成り行きを話したところ、悲しそうな表情で言ってくれたのがこの言葉だった。

私は中国語があまり流暢ではないので、多くを語ることはできない。それでも先生は私の言いたいことを汲み取りながら、気持ちに共感してくれた。知り合ってから何年も経つ気の知れた先生なので、何でも気兼ねなく話せるのがありがたい。

続いて、英会話にも復帰した。

「I am sorry for your loss...」

こちらも「ご愁傷さまでした」という意味だ。

半年以上、毎週授業を受けているこのフィリピン人講師も、とても穏やかで話しやすい。先生は私の話を温かく聴きながら、さりげなく励まそうとしてくれた。

中国語、英語で自分の気持ちを表現し、心が少し楽になっているのを感じる。しんどいときに誰かと話すのは大切なことなのだ。それも、あまり近しくない人に話すのが良いと思う。

友人などに話すのには重たすぎる話題も、語学の講師であれば、生徒と適度に心の距離を保っているので打ち明けやすい。それに、レベルの高い講師は人の話を聴くのが上手。

そう言えば、昔、シンガポールで日本語教師をしていた時に、フィリピン人の生徒が「突然、お父さんが亡くなり、自分が一家の稼ぎ頭になってしまった・・・」と泣きながら打ち明けてきたことがあった。

当時は、そんな辛い時に授業に出なくてもいいのに・・・と、私も悲しくなりながらなんとか授業をしたが、今ならわかる。なぜそんな時に彼女がわざわざ授業に出席したのかが。誰かに自分の辛さを共感してもらいたかったからだ。

それにしても、世の中は不思議です。

数年前は私がフィリピン人に「ご愁傷様です」と言い、今回はフィリピン人に「ご愁傷様です」と言ってもらった。こうしてグルグル、人にしたことが自分に返ってくる仕組みになっているようです。