資格取得のために通っている講座で知り合った女性と、最近、連絡先を交換した。これは、私にとって、結構めずらしいことなのである。
というのも、私は日本人との距離の縮め方がよくわからず、気まずい思いをすることが多い。そのため、日本人とは一定の距離を置くようにしているのだ。
「今度、お茶でもしましょう」とか「飲みに行きましょう」とか言う人がいる。
私は、それが社交辞令だとも知らず、
「いつ行きますか?」
などとすぐ聞いてしまい、相手がごにょごにょとお茶を濁してはじめて「あぁ、本当は行きたくなんかないんだ」という事実をよく知らされた。
なので今は、日本人からの誘いは、99.9%が社交辞令と考えて、真に受けないようにしている。
悲しいけれど。
それに比べて、外国人との付き合いはわかりやすくて楽だ。基本的に、行きたくないのにランチやお茶に行こうなどとは言わない。
それに日時も早く決まる。
「今度、ランチしよう」
「いつがいい?今週末は?」
「いいよ」
今日の午後とかどう?とか、あと1時間後にどう?とかいう場合さえあった。
あと1時間後って・・・。行きましたけど。
日本人と約束しようものなら、2週間以上でないと空いていないことはもちろん、1ヶ月後などということも少なくない。
突然、飛行機とホテルを予約して、海外に逃避したりする私に、そんな先の予定なんかわかるか。
外国人が恐ろしく速いスピードで距離を詰めてくるのも、嫌いじゃない。
あるシンガポール人女子は、初めてのランチで、
「あたし、ちっとも幸せじゃない!どうしたら幸せになれるの?」
と泣き出し、私はあわわわとパニックになった。
別のシンガポール人は、これもまた初めて飲みに行った時に、
「2年前に離婚したんだ。奥さん、韓国人だったんだ」
とか
「夫と別れたけど、後悔してないのよ」
などとカミングアウトされ、返答に困った。
その反面、プライベートを打ち明けても大丈夫だと気を許してくれているのかなと思うと、どこか、うれしかった。
さて、連絡先を交換した女性から、LINEが届いた。
「講座で会える回数も残り少ないので、また直接お話したいと思い・・・」
これは私が考える『日本人の誘いの99.9%が社交辞令』のひとつとしてカウントすべきなのか、その例外なのか、どちらなのだろう?
しかも、『お話したいと思い・・・』とは、どういう意味だ。だからなんなのだ・・・?
「ランチしよう!」
とストレートに言い合える、あの感覚が恋しい。
#海外 #文化の違い #異文化交流