ここ最近、なんだか気力がなく、何をするにも億劫に感じるので、中医学の先生に診てもらうことにした。台湾旅行も、若干、面倒くさいなあ〜と思いながら来たのだ。
気温33度の中、汗を吹き出しながら、15分以上も歩いて漢方屋さん「生元薬行」に到着。ラッキーなことに、すぐに診てもらえる。
私の話す症状を、日本語が堪能な台湾人スタッフが先生に通訳し、先生は脈診をしながら、ふんふんと聞いている。そしてこう言った。
「気虚です。気が足りてません」
いや、分かってるよ。気力がないんだから。と言いそうになるのを抑えて、原因は何かと聞いたら、先生はこう答えた。
「運動不足です。運動してください」
まただ…。私はインドのアーユルヴェーダ医、シンガポールの中医学の先生、日本の接骨院でも運動しなさいと言われていた。確かに運動は足りていない。普段こんなに汗をかかないし、水も飲まない。もっと運動するか…。
診療後に、2週間分の漢方が処方された。どこかニッキ水のような匂いがする粉末タイプ。高いワンピース1着分くらいの値段がしたので、少し悲しくなった。
外は暑すぎる。一旦、ホテルに戻って休もうと思ったが、マッサージ屋に寄ることにした。途中で道に迷い、サンダルで1万歩以上も歩いたおかげで、足がパンパンになってしまったのだ。
お兄さんがゴッドハンドで揉んでくれている時に、受付の兄ちゃんが、この子、日本人に見えないね。というようなことを、他のスタッフと話していた。私はよく、メキシコかブラジル人のハーフかと聞かれるのです…なぜ南米系なんだろう。
あまりにも疲れて、14時半くらいから18時くらいまで、部屋でぐうたらしていた。リッツカールトンにも置かれているというベッドと布団があまりにも気持ち良すぎた。私は台湾に何をしにきたのだろう。
陽が暮れてきたので、昨日行った食堂にまた行くことに。好奇心からよく分からないものを注文したら、運ばれてきた料理を見てギョッとした。なんだこれは…。
しかし、食べてみるとおいしいではないか。ソースは、マイルドな味噌のような感じで、ピーナッツ風味。小さな豆腐が入っている。麺がモチモチしていて日本人好み。
養生トマト餃子も頼んだ。ギュッと詰まった肉にニラとニンニクが入っていて、こちらも美味。若干、肉が赤い気がするが、あとでパンシロンを飲んでおけば、多分、大丈夫だろう。
おいしいけれど、全部は食べられない。こういう時にひとり旅は困るなあと思う。
これにて、2日間は終了!なんて薄い旅行なんだ…。
昔は海外旅行に行くと、朝から晩まであちこち歩き回った。でも、今は、疲れるからそんなことはしたくない。
こんな風に変わってしまった自分を残念に思っていたが、本当はこのぐうたらしているのが、本来の自分なのではないかと思えてきた。
若い頃は、常に何かをしていないと不安だったから、本当は嫌だったのに、無理に出歩いていたのではあるまいか。歳をとりさまざまな経験を経て、ぼーっとしていても焦らない余裕ができたということか。
夜もまた、ベッドでぐうたらしながら、そんなことを考えていたのだった。
#台湾 #旅行 #現実逃避