今日は、ずっと気になっていた「猫空」という茶の産地に行くことにした。
地下鉄を乗り継いで動物園駅まで行き、ロープウェイで「猫空」に向かう。
が、なぜか、ロープウェイのチケット売り場がある建物の外で、長いこと並ばさせられた。気温は32度。じりじりと太陽が皮膚を焼く。汗が噴き出る。
やっと中に入れてもらい、チケットを買うも、床が透明タイプのロープウェイを選んだばかりに、乗るのに30分待たねばならない。
クーラーがあまり効いていなくて、蒸し暑い。口数少なくなる私の後ろでは、アメリカ人男性2人が、大阪のおばちゃんみたいに、ぺちゃくちゃ喋り続けていた。
ロープウェイに乗ったら乗ったで、恐ろしく暑い。申し訳程度に作った窓の隙間から、風がかろうじて入るだけで、茹でダコ状態だ。私は設置されていたうちわを終始パタパタさせながら、風を作り出す。
「あかん!まず冷たい茶を飲んで、体を冷やそう!」
猫空に着いてすぐに、一軒のカフェに入った。
私が冷たい鉄観音茶を飲んでいる横で、旦那はお茶味のソフトクリームを食べている。そんな喉の渇くもん、よう食べるなあ…。
体が多少冷えて落ち着くと、今度は腹が減った。どこかに食事がとれるところはないか…。あった!愛想のいいおっちゃんに招き入れられて、店内に入る。
台湾人しかいなさそうな、ローカル感あふれる店内。よくわからないなりに、いくつか注文してみた。
こちら、茶葉入りチャーハン。茶葉のよい香りがします。
こちら、炒め物。セロリの味が効いていて、清涼感がある。好みが分かれる味。他には豚肉、豆腐、イカ、ネギが入っている。
最後に、山椒たっぷりのピリ辛麻婆豆腐。この辛さは病みつきになる。
貪るように食べ、すっかり元気になったと思っていたが、甘かった。
何があるのかよくわからないので、とりあえず、みんなが歩いている方向に行ってみる。
レストランや茶屋が立ち並んでいて、とても賑やかだ。
途中から店はなくなり、林道をひたすら歩く。向こうから人が折り返してくるから、なんかあるはず。
しかし、その先に大したものはなかった。お寺と、お茶の製造過程がわかるお茶センターのような建物だけ。中国語でお茶の製造過程を聞いてもよくわからん。引き返すことにした。
きつい日差しを浴びながら歩いていたら、頭が徐々に休止モードに…。そして、ついには、足が前に出なくなった。口の中がひどく渇く。
まずい。これは熱中症になりかけている。どこかで休まねば…。
ちょうど階段を上がった先に茶屋がありそうだ。
手すりに捕まりながら、ゆっくりと階段を上がると、おばあさんが迎えてくれた。
「ニ、ニーハオ。暑すぎる…!つ、つめたいお茶は飲めますか…」
生気を失ったような顔で訴えかけると、おばあさんは慌てて、大きな扇風機をわれわれの席に運んでくれた。
そして、普通は熱々で飲むウーロン茶に氷を入れて、冷茶を作ってくれた。親切な台湾人に感謝申し上げます(涙)。
もしここで休憩できなかったら、私は道に座り込んで動けなくなったことだろう。
体力の限界!最後にかき氷を食べて、退散することにした。
みぞれ味の氷に、たっぷりのマンゴーと小豆がのっている。カラカラに乾いた体に染み入って生き返る…。旦那はタロ芋や謎の南国フルーツがのったものを食べていた。
わたしゃ、ここに、一体何をしに来たんだろう?
なんだかよくわからないまま、台湾旅行の最終日が暮れていった…。
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