なんだか冷凍じゃないピザが食べたくなり、サイゼリヤへ行くことにした。
近所の駅チカにある店舗に18時半くらいに行くと、店内はもうすでに満席に近かった。サイゼリヤがこんなに繁盛していたとは。
ワインでも飲むかと思ってメニューを見たら、なんと1杯100円(税込み)ではないか!なんという安さ。メニューにピザを見つけたけれど、グラタンも気になる。グラタン皿を捨ててしまったので、自宅でグラタンを作れないのだ。なぜグラタンが好きなのに、グラタン皿を捨てたのか自分でもよく分からない。私はたまに必要なものも捨てるクセがあるようです。この機会を活用して、グラタンを食べるべきか悩む。
ピザを食すのかグラタンを食すのか?注文する時の自分に決断を委ねることにした。注文を取りにお姉さんがやってきた。
「グラスの赤ワインと、アスパラの温サラダ、えぇっと・・・バッファローチーズのピザをお願いします」
やはりお前はピザを食べるのか。
「おまたせいたしました~」
はやっ!多分5分くらいで、全部一緒に運ばれてきた。
1杯100円のワインは一体どんな味なんだろと、訝しげに口に含んでみると、値段の割に悪くなかった。ピザは小ぶりだけれど、ぎゅっと詰まったチーズがおいしい。茹でたてでまだ温かいアスパラには粉チーズとオリーブオイルがかかっている。こんな食べ方もあったんだなぁ。自分でも作ってみよう。
食べるのが早い私は、5分くらいで全部平らげてしまった。
(ちょっと足らんな、これ)
サイゼリヤは値段が安い分、1品当たりの量がちょっと少ないようだ。これだと寝る前にお腹が空いて、麵などを食べかねない。
もう1品食べたいなぁと思い、メニューをパラパラめくる。グリルチキンに目が留まったが
(いや、それはあかんよ。メインのおかず2食たべることになるやん)
と脳内の自分に却下されてしまった。会計伝票をチェックすると、900円とある。
(え?もう900円も食べたんかいな)
私は既にピザとアスパラガスとワインを食している。
値段と摂取カロリーを鑑みて、ペペロンチーノと1杯100円の白ワインを追加注文することにした。
「おまたせいたしました~」
ペペロンチーノも自宅で作るのが難しい料理のうちの1つだ。作っては何が悪いのか失敗する。味がゼロなのだ。このペペロンチーノはもうちょっと塩を多めにして、麺が硬めだといいのだが、300円くらいだから文句は言えない。
(やばい、食い過ぎた・・・)
麺を口に運ぶスピードが明らかに落ちてきた。腹がいっぱいすぎて、白ワインを全部は飲めなさそうだ。ちょっと足らないくらいでやめておけばいいものを・・・。運動もかねて自宅から店まで、約20分かけて歩いたのが台無しだ。
「1300円になります」
安いからと思ってサイゼリヤに来たのに、結局、普通の定食屋でカキフライ定食などを食べたのと同じような値段になってしまった。
私はサイゼリヤの罠にまんまとハマったようだ。
安いワインで満腹中枢を破壊した後、小ぶりのおかずで物足りなさを感じさせ、追加注文へと導く・・・。
でも、私はまた来てしまうに違いない。だって、安くてそこそこおいしいんだもん。