バリの自然の中でヨガや瞑想をして、心の平穏を取り戻そうと思ったのだが、ここは暑すぎた。天気予報のアプリで最高気温29度と表示されていたから来たのに、実際は33度くらいあるではないか。
日本を出た時の私の住まいは19度ほど。シンガポールは30度くらいだったがずっと曇りだったうえ、MRTやタクシー、建物の中に入ってしまえばクーラーが恐ろしく効いていて、真冬のような寒さなので特に暑いと思わなかった。
が、バリにそのような冷え冷えの空間はない。一泊5千円で予約した部屋にクーラーはあるものの、18度の強風にしてもちっとも涼しくならない・・・。
水を飲んでも飲んでも、口がずっと乾く。
頭がもうろうとして、すぐに眠くなる。
まずい、これは熱中症になりかけている。
気付いた時にはもう遅かった。暑さに慣れていない私の体は熱を外に逃がすことができずに、どんどん体温が上昇していった。
体温計を持っていないのでわからないが、節々や背中が痛くなってきたことを思うと、かなり高いのではないかと思う。喉に若干の違和感・・・。
とりあえず、力を振り絞って近くのコンビニへ行き、ポカリスエットと冷えピタ、アロエベラを購入。部屋で終日、ポカリスエットを飲みながら水分と塩分補給をして、効きの弱いクーラーの風にあたりながら休んだ。そして、明日のシンガポール行きのフライトを予約した。一刻も早くバリを出た方がいい。
(おいおい、バリに来たくらいで熱中症になるなんて、エジプトには行けねぇな)
バリで体調を崩しただけまだましだった。
英語がまだ通じるし、シンガポールに3時間で戻ることができる。シンガポールから日本へは6時間ほどで帰れる。
これがもしキューバで体調を崩していたら・・・。
英語は通じないし、日本は遠すぎるし、一体どうなっていたかわからない。まぁ、実際はどうにかするのだろうけれど。昔、私はカンボジアとスリランカでひどい下痢になり病院へ行ったことがあるから、海外旅行保険を使って、同じ道を辿るのだろうが・・・。
(もう私には世界一周などする体力はないのではないか・・・)
歳を重ねるごとに、疲れやすくなったうえに、ここ数年は暑さにかなり弱くなっていた。昔は暑いのが好きで、38度くらいまでなら、終日外をブラブラしていても特に問題はなかったが、今はちょっと暑いとすぐに熱中症になってしまう。
ろくに働きもせずに、人が稼いだ金で海外に来たから、バチが当たったかな・・・。