春に引越ししてきた時から、夕方くらいになると、天井から鳥が歩くような音が聞こえていた。夜にあまりにも天井がカサカサ（本当にそんな音がするのだ）やかましい時は、Youtubeで猫のさかっている声を聞かせると、やや静かになることもあった。「鳩でも住んどるんかいな」くらいに軽く考えていたのだけれど、5月に入ってから旦那の元気がなぜかなくなっていく。
「ちょっと俺、上がやかましくて寝られへんわ・・・」とある日、深刻な顔をする旦那。え？鳩が夜中にそんなにやかましいのか？旦那曰く、鳥じゃないという。だったら一体何が住んでいるんだ・・・。人間の眠りを妨げるくらい、やかましい生き物と言えば・・・まさか。その夜、私も耳を凝らして屋根裏の音を聞いてみる。「カサカサ、キーッ」。ひえぇ～！！！最後の”キーッ”というのは何だ！！私もその日から夜が恐ろしくなり、耳栓をして寝るようになった。
旦那は明らかに睡眠不足そうだった。これは良くないと思い、害虫駆除の業者に見積もりを依頼すると「借家ですか？まず不動産屋さんに相談してください。20－30万くらい駆除の費用がかかるので、大家さんが負担すると思いますよ」とのこと。不動産屋さんに相談し、まずは業者が屋根裏チェックに来ることになった。
おじちゃんが、和室の押し入れの天井から屋根裏をチェックする。「落ちているフンからすると、コウモリですね」。コ、コウモリ？！この家には、室内に空気がこもらないよう、屋根と壁の間に小さな隙間があるのだそう。コウモリは爪をたてて壁をよじ登りながら、ほんの数センチの隙間にも入るらしい。
このシーズン、害虫駆除業者は多忙を極めるそうで、我々のコウモリの駆除まで少し時間がある。その間も刻々と旦那の睡眠は削られ、ストレスが増していくので、とりあえず気休めにコウモリに効く超音波器を購入。中国製なのだけれど、コウモリどころかGなどにも効きますと堂々と取扱説明書に書かれてある。ほんまかいな。
超音波の音の不愉快度を4段階から選べる。音が鳴らない安心モード（と私は勝手に読んでいる）、パシンパシン！というラップ音が鳴るモード、キュイーンキュイーンと耳をふさぎたくなるモード、最後は私も家から逃げ出したくなるレベルのものだ。取扱説明書によると、これらの音はコウモリにとってはとてつもなく不愉快な音で、物をまともに食べられなくなるのだそう。1カ月くらい続けると、Kは逃げ出す模様。
確かに、パシンパシンというラップ音モードにすると、屋根裏が若干静かな気がする。が、我々が寝るときはやかましいので安心モードにせねばならず、コウモリはいつも通り夜中に活発化するのだった。
今日は本当は駆除の日だったのだけれど、雨で再来週に延期になってしまった。コウモリたちよ。今のうちに違う所へ逃げたまえ。さもなければ、再来週、どんな目に遭うか分からんぜよ。
